(お写真、お借りしています)
かおっちゃん
羽生くんがコンティニュで、プルシェンコに質問している映像を載せてくださった方が
いらっしゃいました。
アイスショーと聞けば、会場のお客様を目一杯楽しませてくれるイベントを
イメージします。競技会と違って多少は肩の力を抜いたスケーターたちが、
自分たちも楽しみながら豪華な演技をオファーしてくれる時間。
だから、アイスショーで、真剣な表情の羽生くんが、言葉を選びながら、
プルシェンコにした質問には、自分の顔が少し硬くなるのを感じたくらい驚きました。
羽生くんはプルシェンコに、ソルトレイクシティで敗れた時、バッシングなどを受けつつ、どういう風にスケートと向き合っていたのか、どういう風に心を強くもっていたのか、と
たずねるのです。
こんなにも率直な問いは、お互いに尊敬の念を持ち合っている間であっても、
なかなかできないものです。
でも、それは現在のオリンピック・チャンピオンである羽生くんにも関わること。
それをプルシェンコも承知だからこそ、このしづらい問いを、
羽生くんはあえてさせてもらったのですね。
そして、プルシェンコが、ここまでひたすら真剣に答えるのも、
羽生くんが挑む挑戦、くぐる試練、どれもがプルシェンコが経験したと等しいか、
さらに大きく重いものであることを知っているから。
「君の場合も同じだと思うけれど、2位は敗北を意味する。だから我々は1位だけを
勝ちとらねばならない。私はいつもナンパーワンになることだけを目指してきた。」
「私は試合で競うことが好きだった。試合の雰囲気も、アドレナリンが出る感じも、
審査員に評価されるのも好きだった。」
「私は今、あの頃を懐かしく思う。でも人は若返らない。」
背筋をピンと伸ばして、真剣な硬い表情で話し続けるプルシェンコ。
同じように、傍らで眉ひとつ動かさずに、真剣な表情で聞いている羽生くん。
プルシェンコは自分を語りつつ、羽生くんに心からのメッセージを送るのです。
これからの羽生くんのアスリート人生を信じ、鼓舞して。
そこには、羽生くんに自分自身の夢と願いを託すような、迫るものがありました。
「この先、君がどのように戦っていくのかを、見るのが楽しみだ。」
このヴィデオでは、語るプルシェンコが感動的です。
そして、自分の疑問にここまで答えるプルシェンコをじっと見つめる羽生くんも。
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